大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和24(れ)2534 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人春原源太郎の上告趣意について。

第一点所論は、自白に対する補強証拠はそれ自体で犯罪事実の全部を認定するに

足るものであることを要すると主張するのであるが、その然らざることはすでに判

例において示されているとおりである。原判決の挙げている本件自白と補強証拠に

よつて本件犯罪を認めることができる。論旨は理由がない。

第二点所論は、結局証拠の取捨判断を非難するに帰し、適法な上告理由として認

め難い。

第三点所論は、判示共謀による窃盗の事実に対し刑法六〇条を明記していないこ

とを非難するのであるが、原判決は「被告人AはB、Cと共謀の上……窃取し」と

判示し、刑法六〇条を適用していることが判文上明白であるから、特に総則刑法六

〇条を明示しなかつたとしても法令違反ということはできぬ。この点もすでに判例

の示すとおりである。また所論は、原審において訴訟費用の負担を命じていないこ

とを非難するが、記録を調査しても原審においては被告人に負担せしむべき訴訟費

用がないから、その負担を命じなかつたまでのことである。論旨は採るを得ない。

よつて旧刑訴四四六条に従い主文のとおり判決する。

この判決は裁判官全員の一致した意見である。

検察官長谷川瀏関与

昭和二六年三月八日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 眞 野 毅

裁判官 澤 田 竹 治 郎

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裁判官 齋 藤 悠 輔

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